2021年のフランス出版市場は4冊に1冊がコミックス、うち2冊に1冊が日本の漫画
2022年8月4日 クリステル・ウーランス
フランスのコミックス市場解説
フランスで翻訳マンガを出版しているKana社の代表クリステル・ウーランス(Christel Hoolans)さんに、コロナ禍以降のフランス出版市場とコミックス市場の現況について寄稿いただきました。[日本語訳:同社スタッフの高浪有紀さん]
2021年フランス出版市場
近年、欧州、特にフランスで日本漫画(以下、漢字の「漫画」と表記します)の人気が勢いを増している、という話を聞く機会が増えたのではないかと思います。ですがそれがどの程度の成長なのか、そもそもどの程の市場規模かなどという詳細はあまり日本国内では耳にしないのではないでしょうか。
それらの情報を、フランスから直接お届けしたいと思い、今回市場に関する情報をまとめてみました。まずは、今現在のフランスのコミックス市場の状況をより良く理解する鍵を得るため、新型コロナ禍からこちらのフランスの書籍市場全体の解説から始めたいと思います。
フランスにおける2021年の書籍販売は、バンドデシネ(Bande Dessinee)と呼ばれるフランス語圏生まれのマンガ(以下、略称の「BD」と称します)、および漫画、そして小部分を占める子供向け作品により、未だかつてない程の伸び率を示しました。
2020年度の書籍販売(小売)は、新型コロナ禍の中、生活必需品として認められなかった本を販売する書店が営業休止を余儀なくされ、4.5%減を被りましたが、2021年には飛躍的な伸び率となりました。
販売部数は3億9900万部、売上は45億ユーロ(2021年の平均相場でおよそ5850億円)。この15年来、年間伸び率±2%前後とほぼ横ばいで推移する成熟市場だった書籍市場で、対前年比は+12.5%にも上ったのです。新型コロナによるパンデミックの影響を受ける前の2019年と比較しても高い伸び率(+7.4%)になっています。
また、2020年には書店の営業休止やそれにより余儀なくされた発売延期や中止が相次ぎ、大きく落ち込んでいた販売部数も、2019年のレベルまで戻りました。
引用元:https://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/news/1660529881/
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Source: ニュー速クオリティ
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