【アークナイツ】今日のデイリーはドローン速スギます！

科学技術と道具の発展は、「人の手足の拡張」と表現できるだろう、ドクター。
棒を持つことで直接手が届かない位置の物を取ることができるようになり、遂には羽を持たない我々は代わりに道具を用いて飛行できるまでになった。
手の届く場所と届かない場所という境界を曖昧にする作用は、一般にはグローバル化という形を伴って社会に浸透する。
特に最新技術が優先して投入されやすい戦場では、手足の拡張の最たるものはドローンだろう。
これらは操作者が自身の身を危険に晒すことなく、そして維持費や調達費が生身の兵士よりも遥かに安価だ。
登場してから一部戦線では主戦力となるまでに然程の時間すら要しなかったのも容易に納得がいくだろう。
戦争とは敵味方を浮き彫りにし、勝敗を明確化し、生死を分け、人々を分断する反グローバリズム的行為だ。
技術と道具が発展することによるグローバル化と矛盾する状況で失われる境目は、以前では想像だにしないものだった。
戦争と平常時の差が縮まったんだ。
争いとはつまり互いの安全を材料にした交渉だが、最初から安全な場所でドローンを操作するだけの争いならばその効果は薄れる。
一般の工業製品の代わりにドローンを、市井ではなく前線へ配送するだけだ。
平時から起きている経済的な競争と、血を流す暴力的な戦争の差は、今後ますます失われていくのだろう。
だがドクター。将来君が前線で陣頭指揮を執る必要が無くなっても、それで君の存在意義が揺らぐことはない。
本日の危機契約作戦地点であるチェルノボーグにある石棺で目覚めた君が、
一切の記憶を持たず最初に求められたのが戦場での指揮だったことが、無意識下でトラウマになっているのだろう。
君の主治医は私だ。何か不安があればすぐに連絡してくれ。カウンセリングも私が担当するからな。

>>37
朝から濃厚なケルシ構文